(症例23)60代女性 会社員 頭痛、胃腸の調子が悪い

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ここ最近、朝起きると頭が痛いです。
鎮痛剤で収まっていたけど、最近吐くようになりました。

もともと腸が弱く、治療したことがあります。
現在は自分で症状をコントロールできています。
でも、何かあると下痢をしたり、食欲がわかなくなったりして、体重も減少しやすいです。
だから、今回のように吐く症状が出るととても不安になります。

漢方薬で何とかなりませんか。

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もう少し詳しくお話を伺いました。

頭痛が生じると、寒気を感じたり、寒いのに汗が出てきます。
鎮痛剤を飲むと良い時もあるけど、タイミングが悪いと吐いてしまいます。
吐くときは胃の中が空っぽになるまで吐きます。

吐く症状が出始めてからは食欲がありません。
いつも胃が重く消化力が落ちているように感じます。

便はゆるいですが下痢はしていません。
尿は少し近いかもしれません。

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漢方で考えると、頭痛と胃腸の働き、嘔吐の症状は関係して生じていることがあります。
この方の場合もそのように考えられます。

生活のリズムの変化もあったそうなので、その時期と季節(もともと体調を崩しやすい時期)などが絡まって、
今回の症状が出てきたと考えられます。

身体の全体的な感じは、
お腹は柔らかく、ちゃぽちゃぽした感じで、
胸から上は、寒気を感じたり、寒気を感じるけど汗が出てきたり・・・という状況です。
冷えのぼせまではいかないけど、そう表現しても良いように感じられます。

まずはお腹のちゃぽちゃぽを改善する漢方薬をお出ししました。
そうすることで、お身体全体の流れ(血液やリンパ液など)を調え、頭痛や吐く症状を改善することをめざしました。
漢方薬を飲み始めてからは、吐く症状はなくなりました。
でも、太りたくてちょっとたくさん食べると胃が重くなり、頭痛が生じます。

胃腸の改善は食べながらの改善になります。
完全に胃腸の働きを止めて、休ませて、改善することはできません。

食べ方も一緒に考えながら、数ヶ月。

少しずつ体重の増加もみられ、廃薬。

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女性の更年期は、一般的には45歳~55歳あたりをさしますが、60歳前後で「まるで更年期障害のような症状の感じがします。」とおっしゃってご来局頂く方がいらっしゃいます。

60歳も女性にとっては大きな節目なのかもしれません。
例えば
・今までと働き方が変わった
・ご家族が家にいるようになった(在宅勤務などで)
・お子様が自立した
など、誰にでも生じる変化ですが、人によっては感じ方が異なります。
そのような変化が、もともとのお身体の弱い部分に何らかの影響を与え症状が出る
のではないでしょうか。

今回の改善のポイントは、食事のとり摂り方が大きかったように感じます。
漢方薬は身体の機能を調える上で大切ですが、いくら漢方薬で調えようとしても、漢方薬の働き以上に食事で不摂生をされてしまっては、漢方薬は効果を発揮できません。
食べられるようになったからといって、食べ過ぎない
体重を増やしたいと思って、もっと食べたいと思っても、食べ過ぎない
その点を守ってくださったから、早くに効果が発揮できたのだと思います。

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master

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