漢方で改善しやすいタイプの不眠とは

不眠のご相談は当薬局でも多くございます。
・寝つきが悪い
・途中で何度も目が覚める
・一度目が覚めると、なかなか寝付けない
・早く目が覚めてしまう

漢方薬には西洋医学のような睡眠剤はありません。
残念ながら、飲んですぐに不眠が改善、とはなりません。
一番最初に実感しやすいことの一つは、「眠いけど・・・寝起きが良くなったかも。」ということです。
寝つきが悪かったり、睡眠時間が短くても、睡眠の質は改善されるからです。

ですが、不眠でも改善の難しいケースがあります。
大きく分けて2つあります。

1つ目は、不眠の原因が明らかな場合です。
例えば、心配事があり、まだ解決の見通しがたたない・・・といった場合です。
これは、心配事の解決の見通しがたたないと、漢方薬での改善は難しいです。
心配事の解決の見通しがたったけど寝れない・・・そのような場合は、ぜひご相談ください。
改善できるかもしれません。

2つ目は、こちらから色々とご様子をお伺いさせて頂いても、
「不眠になるような原因はありません。」
体質面を伺っても、「身体に悪いところはどこもないんだよ。」とおっしゃる方がいらっしゃいます。
このような場合はなかなか難しいです。
漢方薬は、自覚症状の改善を通して進化発展してきた医学です。
不眠以外に自覚症状が全くなく、東洋医学的な見立てができない場合は、漢方薬での改善は難しいです。

漢方薬での不眠の改善・・・
むしろ不眠以外に色々とお身体の不調がある方が、不眠以外のお身体の不調の改善を通じて、結果として、不眠の改善につながることが多いです。

・頭痛が改善されたら、眠れるようになった。
・冷えが改善されたら、眠れるようになった。
・便秘が改善されたら、眠れるようになった。
・胃の具合が改善されたら、眠れるようになった。
・肩こり、背中のこり、腰痛が良くなったら…気がついたら眠れるようになっていた。

不眠とは何の関係もないように見える症状、実はそれが関係していること、よくあります。
ぜひ、些細と思っている症状でも、すべてお話をお聞かせくださいね。
症状の出る部位は違っていても、身体はひとつです。

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