私が漢方の道に進んだきっかけ

あさコラム/漢方治療について
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こんにちは。

桜上水、漢方薬局あさの村上千絵です。

昨日までは寒かったですが、今日は日差しがあり、気温が上がってきましたね。

ゴールデンウィークらしい日和になり、ホッとしますね。

今日は、私がなぜ漢方に興味を持ったのかをお伝えしようかな、と思います。

私は20歳ころから毎月激しい頭痛がおこるようになり、それに伴い吐き、寝込むようになりました。
この症状は1日で回復するときもあれば、3日ほどかかることもありました。
いつも、「友達との約束の日にそうなったらどうしよう。」
「学校の試験と重なったらどうしよう。」
など、不安を抱えながら生活をしてました。

頭痛がきっかけだから早めに鎮痛剤を飲めば良いかというとそういうわけでもなく、
タイミングが合わないと逆に吐き気を催し悪化しました。

私が薬学部の学生の時はまだ漢方は必修科目ではなく、実は漢方薬局の存在すら知りませんでした。
就職活動を始めたときにその存在を知り、本屋さんで漢方の本を購入しました。
その時に出会った「体質改善」という言葉。

私も「体質改善すれば、この頭痛、吐く、寝込む…が改善するかもしれない。」と思い、学んだこともない漢方に惹かれ、漢方薬局への就職を決めました。

就職してからも、やはり頭痛は生じました。

先輩薬剤師さんに色々と相談し、私は漢方的に言うと、「血虚、水毒」が入り混じった状態ということがわかりました。
「当帰芍薬散料合六君子湯」を飲むように勧められました。

自分で生薬を量って漢方薬を作り、家に持って帰り煎じました。
はじめは香りに驚きました。
いやな香りではなくホッと感じたのを覚えています。

そして煎じ薬の色は茶色く、食物繊維が入り混じり濁りがありました。

一口飲むと、今まで経験のない味だったのでびっくりしました。
びっくりしましたが、ほんのり甘く、十分継続できる味でした。
飲み続けるうちに、愛着すら感じるようになりました。

この漢方薬は三年ほど飲みました。
飲みたかったから飲み続けた…とういう方が合っているかもしれません。
体が欲していました。
途中違う漢方薬に替えたこともありましたが、基本はこの漢方薬でした。

飲み始めて半年たったころから頭痛がおこらない月も出てきました。
吐かなくて済む月も出てきました。
それだけでなく、夏はいつも食欲がなくなり下痢することもありましたが、それが全くなくなりました。

「頭痛がおこりやすい」という性質は今もあると思います。

疲れたり、自分の許容量以上のことをすると
「頭痛がおきそうだな…。」とわかります。

でも、頭痛が怖くなくなりました。

頭痛は私にとって、
「体からのサイン」

「頑張りすぎているよ」
「ちょっと休んだら」
「やり方を変えてみたら」
と、とらえるようになりました。

サインが来たら、
「今日は早く寝よう。」
「かなりいっぱいいっぱいだから、漢方薬を飲んでおこうかな。」
と、ひどくならないように対処することができるようになりました。

このことは、私に「余裕」をもたらしました。

「自分の心身を知り、身体からサインが出たら、対処できる。」

もし、自分の体調不良でいつも不安を抱えている方がいたら、
「何か対処法はある」
そのようにお伝えしたいです。

お読みいただき、ありがとうございます。

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