こんにちは。
世田谷 桜上水 漢方薬局あさの村上千絵です。
今日は朝、生薬の甘草(かんぞう)をフライパンで火にかけて炙りました。
これは甘草の根。
漢方薬局では刻まれた状態のものを生薬の問屋さんから仕入れ、使う前に炙ります。
甘草は中国の砂漠のような場所に生えています。
わずかな水をしっかりと根に蓄え生きています。
その働きは私たちの身体でも生じます。
だから、甘草の入った漢方薬では「むくみ」を生じてしまうことがあります。
甘草を炙る理由は、このむくみを生じにくくすることです。
むくむ可能性があるのに、なぜ漢方薬の70%以上に、この甘草が入っているのでしょうか。
1.むくむ=体内にとどまる=漢方薬の効果を持続させる…と考えられています。
2.甘草は甘味料に使われることから想像がつきますね、とにかく甘い!
漢方薬が飲みやすくなります。
3.甘さは体を緩めます。緩めることで切迫症状を改善します。
4.甘草は他の生薬の薬効を調和すると考えられています。
では、「むくみに漢方薬が良い・・・と聞いたことがあるけど、甘草は入っているの?」と思った方がいるかもしれません。
むくみの原因にもよりますが、多くの場合は甘草の入っていない漢方薬を使います。
疲れたときや脳疲労に「甘いもの」・・・と言いますが、「甘草」の働き=緩めることで切迫症状を改善・・・当たってますね。
先人の生薬の薬効への洞察力は本当にすごい!
「もっと精進!!」と思いました。
お読みいただき、ありがとうございます。
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