
「身体が整っていくのを感じます」その変化をつくるのは、漢方薬だけではありません
「身体が少しずつ整っていくことを実感できて、嬉しいです」
先日、お客様からこのようなお言葉をいただきました。
漢方薬局を営んでいる私にとって、とても嬉しい言葉です。
でも、私はこう思っています。
その変化は、漢方薬だけの力ではありません。
むしろ、お客様ご自身のお力によるところが大きいのです。
「細かく話しすぎかな」と思わなくて大丈夫です
漢方相談では、おつらい症状だけをお聞きするわけではありません。
たとえば、
- 更年期のほてりや疲れやすさ
- PMSや生理不順、生理痛
- 頭痛やめまい
- 冷えやむくみ
- 便秘や下痢
- 寝つきや睡眠
- 食欲や胃腸の調子
- 汗のかき方
- 疲れ方や気分の変化
など、そのとき気になっていることをお聞きしながら、身体全体の様子を見ていきます。
そして、前回のご相談から今回までに、どんな変化があったのかを教えていただきます。
先日のお客様も、毎回とても丁寧にご自身のお身体のことを伝えてくださっていました。
「前より眠れるようになった」
「便通が少し変わった」
「以前ほど疲れなくなった」
「そういえば、最近は冷えを感じなくなった」
そんな小さな変化も含めて、お話しくださいます。
そのお話があるからこそ、私もお身体がどのように変化しているのかを把握することができます。
そして、その変化をもとに、今の状態に合わせて漢方薬の組み合わせや分量を考えていきます。
「いつも細かくお話しすぎかなと思っていました」
先ほどのお客様に、
「毎回丁寧にお身体のことをお伝えくださるから、私も変化を把握できて、より今のお身体に合うように漢方薬を調整できるんです。お客様のおかげですよ」
とお伝えしました。
すると、
「いつも細かくお話しすぎかなと思っていました」
とおっしゃいました。
でも、まったくそんなことはありません。
細かくお話しいただくことは、漢方相談にとって、とても大切なことです。
「何も変わりません」
「特に何もないです」
ということも、もちろん大切な情報です。
同じ漢方薬でもう少し様子を見たほうがよいのか。
それとも、今の身体の状態をもう一度見直して、漢方薬の方向性を考え直したほうがよいのか。
お話を伺いながら、そんなことを考えていきます。
中には、最初は「特に変わりません」とおっしゃっていても、こちらから一つひとつ質問していくと、
「そういえば、朝は少し起きやすくなりました」
「以前より夕方のむくみが少ないかもしれません」
など、変化が見つかることもあります。
だからこそ、どうぞ遠慮せずにお話しください。
漢方相談では「症状」だけではなく「身体全体」を見ていきます
更年期の不調、PMS、生理不順、冷え、頭痛、便秘、むくみ、疲れやすさ、睡眠の悩み。
ひとつの症状だけを何とかしたいと思っていても、身体はそれぞれの働きがつながっています。
だから漢方では、目の前の症状だけではなく、
「最近、身体全体としてどうなのか」
というところも大切にします。
たとえば、毎日の睡眠や排便。
どんなものを、どのくらい、どんな時間に食べているのか。
疲れやすい時間帯はいつなのか。
季節や天候によって調子が変わるのか。
月経周期によって身体に変化があるのか。
こうしたことを少しずつ見ていくと、今まで気づかなかった身体の傾向が見えてくることがあります。
自分の身体を知ることは、自分をいたわること
自分の身体を客観的に見るのは、なかなか難しいものです。
毎日一緒にいる自分の身体だからこそ、変化にも気づきにくいことがあります。
だから、最初から「自分の身体を正確に把握しよう」と頑張らなくても大丈夫です。
まずは、
「昨日はよく眠れた」
「今日は便通があった」
「夕方になると足がむくむ」
「この時間に甘いものが欲しくなる」
など、気づいたことを簡単に記録してみる。
それだけでも十分です。
毎日の身体の変化に少し気を配ることは、自分の身体をいたわることにもつながるのではないかと思います。
漢方薬は、身体が整っていくための手助け
私は、漢方薬は「症状を無理に抑え込むもの」というより、身体が本来持っている働きを助け、ご自身の力で整っていくための手助けをするものだと考えています。
もちろん、つらい症状を少しでも楽にすることは大切です。
でも、それだけではなく、
「以前より疲れにくくなった」
「生理前のつらさが軽くなった」
「よく眠れるようになった」
「便通が安定してきた」
「なんとなく身体が楽」
そんなふうに、毎日の生活そのものが少しずつ心地よくなっていくことも大切だと思っています。
正しいことが必要な場面もあります。
けれど、生きていると、いつも完璧に生活できるわけではありません。
忙しい日もあります。
食事が乱れる日もあります。
眠れない日もあります。
運動できない日もあります。
だからこそ、毎日無理なく続けられる養生を一緒に考えることも、漢方相談の大切な部分だと思っています。
最後には、漢方薬を卒業できることを目標に
漢方薬の力を借りながら、少しずつ身体の状態を見ていく。
そして、ご自身でも「こうすると調子がよい」「こういうときは無理をしないほうがいい」と身体のことが分かるようになっていく。
その先に、漢方薬が必要なくなる日が来るなら、それはとても嬉しいことです。
漢方薬を飲み続けることを目標にしているわけではありません。
心地よく毎日を過ごせる身体と、自分の身体を大切にできる感覚を育てていくこと。
それが、漢方薬局あさが大切にしていることです。
「漢方に興味はあるけれど、漢方薬局って何をしているの?」
「病院では異常がないと言われたけれど、なんとなく調子が悪い」
「更年期や生理前の不調を、もう少し根本から見直してみたい」
そんな方も、どうぞお気軽にご相談ください。
お話を伺いながら、今のお身体の状態を一緒に見ていきましょう。
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