思春期の生理不順(月経不順)の漢方治療・症例

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中学生、高校生の生理不順、生理痛のご相談がございます。
そして、漢方治療で良くなる方が多くいらっしゃいます。
もしお悩みでしたら、ぜひご相談下さい。
今回は生理不順についてご紹介します。

・初経が来たがその後数カ月以上来ない
・初経が来てその後だいたい定期的に来ていたけど、何らかの原因で数カ月以上来ていない。
・初経が来てその後だいたい定期的に来ていたけど、何らかの原因で生理周期が大きく乱れるようになった。

まずは病院を受診して現在のお身体の状態を西洋医学の立場から把握することは大切だと思います。
その上で漢方のご相談をお受けになった方が漢方治療で何ができるかが明確になります。

思春期はまだ性機能が十分に完成されていません。
そのことにより、生理は不順になりやすいです。生理痛も生じやすいです。

でも、生理不順、生理痛を生じさせる要因はそれだけではありません。
思春期は、心身共にまだまだ未完成の時期であるという点です。

背が伸びる、体重が増える、それに伴い、身体の機能、血流も変化します。
これは性機能にも影響を与えます。

また心も揺らぎやすい時期です。
人間関係、受験、学校生活、親との葛藤・・・それらで悩み、例えばなかなか眠れないとしたら・・・これは、心が身体に影響を与えています。

漢方治療の良いところは、主訴は「生理不順」だとしても、上記のように心身をまるごとみていき、そのうえで、生理不順をどう改善していくかを考え、お身体を調えていくことです。

ですから、
・生理不順の改善と共に眠りの質が良くなった
・生理不順の改善と共に便秘が治った
・生理不順の改善と共に頭痛が治った
・いつもなら生理痛がつらいのに、軽くなった
という、主訴以外の部分にも改善がみられることが多いです。

以下は一例です。

よかったら、参考になさってください。

(症例)生理不順 14歳 中学生

ほぼ順調に来ていた生理が、4ヵ月来ない。
婦人科を受診したが、特に問題はないとのこと。
治療としてはホルモン剤を服用して、卵巣を刺激しようということでした。

漢方薬で何かできることはないかということで、ご相談にいらっしゃいました。

もともと、学校の定期試験や行事と生理が重なるときは、自然に生理が遅れやすい。
でも、今まで3か月以上来ないことはなかったそうです。

ここ数ヶ月で何か変ったことはないかと伺ったところ、
部活で合宿があり、炎天下で練習をがんばりとても疲れたとのこと。
また、ここ1年でダイエットをしたとのこと。

陰の不足

これは、漢方薬で改善できる可能性が高いと考えました。

漢方薬はホルモン剤ではありません。
服用を始めてもいつ生理が来るかわかりません。
また、一度来たら、その後定期的にきちんとくるかどうかもわかりません。
もし漢方治療をするのであれば、最低でも6ヵ月はお願いしますと申し上げました。
6ヵ月服用して生理が一度も来ないのであれば、やはり難しいかもしれない・・・。
(最低服用期間は症例ごとに異なります。無月経の時期が数年にわたっているのであれば、1年以上様子を見ていく必要があるかもしれません。)

漢方薬の服用を始めて約2か月後生理がきました。
そして、この時は下腹部の痛みもきつくありました。

この生理から1か月後、また生理がきました。
今回は生理痛もなく、穏やかに終わりました。

その後、途中風邪をひいたりして生理周期が乱れることもありましたが、だいたい30日程度で来るようになりました。

生理痛も以前に比べてほとんどなくなりました。
そして、便秘が改善したことも大変喜ばれました。

徐々に漢方薬の服用量を減らし、8ヵ月で廃薬。

お子様のご相談は、
生理不順だけでなく、生理痛、起立性調節障害、下痢しやすい、食が細い、便秘、と言ったご相談もございます。

主訴とお子様の体質によっては漢方薬が強い味方になれる場合がございます。

ぜひ、ご相談下さい。