肌の乾燥と漢方薬

あさコラム/病名別コラム/皮膚病
  1. ホーム
  2. あさコラム
  3. 肌の乾燥と漢方薬

今年の冬も本当に空気が乾燥しています。

患者様の中には

・脛(すね)に粉が吹く

・お腹など擦れやすいところがかゆくなる

といったお悩みを抱えている方がいらっしゃいます。

・保湿クリームを塗っても塗っても乾燥する

・朝起きるとひっかき傷がある(乾燥してかゆくなっているのですね)

・皮膚科でステロイドの入った軟膏をもらって塗っている

とおっしゃいます。

空気が乾燥しているから肌も乾燥する…ある程度は仕方がないです。

冬は夏よりも保湿力のあるクリームを使うのは必要だと思います。

でも、もし保湿剤を塗ってもおつらいのなら、一度漢方薬を服用してみませんか。

ただ、その前に…2つ

1つ目、睡眠はとれていますか。

肌の改善にはどうしても睡眠が必要です。

寝ているときに肌は修復されるからです。

だから、まずはしっかり睡眠時間を確保しましょう。

2つ目、食事です。

肌の栄養は血液です。

血液をつくるにはたんぱく質が大事です。

もし炭水化物ばかりのお食事でしたら、たんぱく質、野菜も食べましょう。

乾燥しやすい肌の改善に漢方薬はどのような効果があるのでしょうか。

肌が乾燥するのは、肌に栄養が足りないことが考えられます。

だから、漢方薬は血液を通して栄養を届けるお手伝いをします。

お手伝いの方法は2つあります。

1つ目は血流を調えること。

これは、肌に栄養届ける上で最も大切なことです

2つ目は血の質を改善すること。

わかりやすく言うと、栄養がしっかりある血液をつくるお手伝いをするということです。

血の質が悪くなる理由はお一人お一人違います。

例えば、

・胃腸の消化吸収力が弱いため、栄養を摂っても血液にかえることができず血の質が悪くなる

・高齢の方や痩せていらっしゃる方などは身体の水分量が少ないと考えられ、血の質も低下してしまう

などです。

皮膚の乾燥というと、一般的には「血虚」と言われ、四物湯(しもつとう)が使われることが多いかもしれません。

四物湯もとても良い漢方薬です。

でも四物湯で改善しない皮膚の乾燥ももちろんあります。

ぜひ一度ご相談ください。